釣果報告 2009.7 パプアニューギニア/パプアンバス他

text by 天野 薫  

「この魚を手にしたら、いったいどんな気持ちになるのだろう・・あの強烈と表現されるパワーファイトを体感し自身に刻みたい!!」
この想いこそが今回のパプアニューギニア釣行への最大の動機で参加するキッカケ。本格的な海外釣行は今回が初めてで、慣れない準備を行いながら期待と不安を胸に出発日をむかえた。

当日
成田空港の出発ロビーにて同行させていただく皆さんと合流、ユタカさん・椎名さん・狩生さん・坪島さん・山崎さんと私の計6名。皆さん海外経験が豊富なことと山崎さん以外のメンバーはもともとご友人同士なのでとてもアットホーム!出発までの準備などでも相談やアドバイスをした下さり、大変こころ強かった。

成田からバイアロッジまでの移動ルートは 成田→ポートモレスビー→ホーキンス→陸路→船舶→バイアロッジ 成田からの直行便を利用でき出発から約20時間で到着。途中、豪雨にみまわれるがニューブリデン島の美しい景色と現地スタッフの陽気であたたかい出迎えに癒されながら夕刻まえの到着となった。その夜は皆で美味しくあたたかい夕食をかこみながら遅くまで楽しい時間を過ごす。

【DAY 1】
いよいよ初日。
初日のパートナーは坪島さん(以後 坪ちゃん)とガイドのゲビの3人での初陣。(今回は六人パーティなので3隻2名ずつ各日乗り換えで乗船、皆で相談し決定。)SAYリバーへ。(ロッジから西方角へ20~30分ほど船を走らせ、二ューブリデン島の北西にある。)直後に河口の流れにキャストしていた坪ちゃんのポッパーにトレバリー(クレバル?)がヒット!ファーストキャッチ!は坪ちゃん、しかもスポットテールバス!!

その後はバイトを得られないまま中流域をすぎ上流エリアへ、河川の中央を大きな流木が行路をふさいでいるのと下げ潮にあたり水深が浅くなっていることから船を降りオカッパリでの攻略を選択。一見すると、見わたす範囲でいくつかの大きな流木が川の流芯をさえぎり大きな流れのヨレをつくっているナイスストラクチャーになっている様子がうかがえた。期待感が高まる!

オカッパリ開始。まずは坪ちゃんが手前の流木のアウトサイド側の流れへアップぎみにキャスト・アプローチ、流木をかすめヨレの中心にバズジェットが入った・・瞬間! バァブォンと!爆音バイト!! サイドワインダーが弓なりのように曲がる!!が直後にラインブレイク・・「 おしい・・」と心のなかでつぶやいていた。本人と同じ様に気持ちが上下している・・自分の出来事ではないのにものすごく悔しい・・そして、それ以上にワクワクさせられてしまう。冷静に考え行動しようとおもうとよけいに不思議な感覚になる、あの魚をこの手にしたらどんな気持ちが沸き起こるのだろうか・・そう考えていた。

気がつくと次の瞬間には、そのポイントへ自分の位置からキャストしていた。坪ちゃんの位置からもさらに下流のはなれたところからのアプローチ・アップキャスト、角度も十分にあり流れのヨレにのせながらポッパーをファーストリトリーブ、(アクションうんぬんよりも気持ちがのっかっていたとおもう)すると・・・!バァ――ン!!と初バイト!!

バイトと同時に、強烈な突っ込み!!あわせる間合いなどなくドム・ドライバーがバットまでのされ、さらに魚は下流へとむかい流れに乗りドム・ドライバーをさらに絞り込む!!瞬間の出来事になんとか身体が反応して耐えるもフルドラッグのリールがおもしろいようにラインを出している・・「 わけが分からん・・」とおもっていると、「 アマノッち!そのままリール巻かずに後ろにさがれ!! 」と坪ちゃんのナイスアドバイスが聞こえる!! 「 なるほど!・・」と頭の中が一気に冷静になった。

魚の重みを感じつつスプールを指でロックして少しづつ後方へ、ドム・ドライバーの竿の長さも有利にはたらき主導権がこちらへ少しずつ移るのが分かり「 イケる!・・」とおもった瞬間、足元にあった流木に気がつかずそのまま尻もちつく形で転倒「 ヤっちまった・・」と天を仰ぎそうになり竿先からのびているラインみると! 横からガイドのゲビが飛び出しリーダーを手でつかみそのまま岸へとランディング!!

俺はあっけにとられていたが、坪ちゃんとゲビが喜んでいる姿が目に入り喜びが頂点へと達する!
初パプアンバス! 初スポッツ! ナイスバス!坪ちゃんが「 オレのアレのあとだからスゲーうれしいよ!! 」と伝えてくれ!ゲビもとてもうれしそうな笑顔全開!!キャッチしたスポッツはその場全員の気持ちがひとつとなった結果だった。それがキャッチした喜びを何倍にもしてくれた。
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自分にとってスペシャルな魚・・「きれいだな・・」。手にした時にこみ上がる気持ちでくる前に想像していた顔つき魚のイメージより、愛くるしく美しく感じた!心の中で何度も感謝しリリース。やがてボートは河口付近までもどって来た。時刻は正午まえちかく・・・SAYリバー河口・左側の流れが強くあたるティンバーへ坪ちゃんがキャスト、流れの中を高速リトリーブ&スプラッシュそこへ!! 

ドォバァ――ン!! マグナムバイト!!そのまま猛烈な突っ込みとともにコンストリクターがバット?グリップ手前あたり(あとで聞いたらグリップ内もしなっていたそうです、でもさすがグリップ貫通ブランクスその特性を活かしてしっかり坪ちゃんの体の一部と化していました。)から、まるで菅釣りのトラウトロッドのようにしなっている! 

ガイドのゲビは「巻け巻け」と言っているようだが、巻くどころかラインが出ないようにスプールをフィンガーロックするのがやっとのよう、このサイズだとポンピングファイトも魚が弱るまではNGにおもえる。たとえ無理におこなえたとしても何かが壊れるか、手首をやられてしまう可能性は高いと感じた。それよりもいちばん大事なことは判断力が、魚のスピードにある程度の接近戦ということもあり、慣れるまでは追いつかないことだろう・・。

しかし、数々の秘境経験を持つ 坪ちゃんはそのスピードよりも冷静でボートのフロントデッキと自らのからだ全体をつかって見事にファイト!!(魚の気持ちわかってるの?)うろうろしているガイドのゲビが余計にテンパッているようにみえる、でもかなり真剣。理想的なよせで除除によってくる魚を確認すると 「 デカイッ!!!」 しかもオレらの初ブラックバス!! あぶなっかしい動きながらもゲビがランディングに成功!! 約22ポンドのナイスブラックバス!!!
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スポッツとはちがう いかつい表情「 カッコイイ!!」 体高、太さも勇ましく!! 魚体は光が当たる加減でブルーに輝いている!!頭上高くから降り注ぐ太陽光でよりあざやかに輝いていた。この時間にこの魚体をみることができた事に幸運を感じた。感謝!!その後、同じポイントで自分が小さいながらも初ブラックをポッパーでキャッチし昼食をとる為ロッジへ。

初日の午前半日で、二人ともひとまずの目標であったブラックとスポッツの両方の顔を見ることができ、大満足の半日となった。昨夜までの雨の影響からの不安があったため十分すぎる内容だった。午後はパンディリバーへ行くも濁りがはいっており不発。気分転換にリーフやマングローブジャックのエリアをまわり初日終了。

【DAY 2】
二日目は山崎さん(以後 山ちゃん)と乗船。ガイドはシャノンとオット。この日もサイリバーへ入る。すると、いきなり上流のオッカパリエリアまでシャノンが船を走らせる。先行していた山ちゃんにバイトがあるが乗りきらず、その脇をぬけ、昨日攻めなかった少し上流の大きな流木へキャストした3投目にビック バイト!!同時にロッドは絞りこまれながらねじれ、上流でヒットした魚は一瞬で下流へ。体勢を整えているあいだに25mぐらい走られ・・・ジャンプ!!

ロッドを寝かし、サイドプレッシャーで少しずつ慎重によせるシャノンがかけつけランディング!!16ポンド スッポッツ!!デカイ!! 全長は70cm 魚体はシャンパンゴールドの輝きを放っていた!! みとれてしまうぐらい綺麗だ!! 大感動ッ!!
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その後はあまり釣りにならず・・ 下流にくだりながら釣るもノーバイト、ひと泳ぎしてからロッジへ午後はランガ・ランガへ コッドのみの釣果に終わる。
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【DAY 3】
三日目のパートナーは椎名さん、ガイドはベテランのクリス。この日の昼食はロッジにはもどらず遠出となる。向かうのはトリノリバー!(約1時間のロングドライブ)到着するも濁りが強く、30分でみきり移動。サンバイリバーに到着。下流から釣り上がる、だいぶ中流域までくるとバイトがではじめる。アベレージのブラックがヒット! 椎名さんもポッパーに変えるとすぐヒット!同じ河川に入っていた狩生さんと坪ちゃんもコンスタントにヒットを繰り返す!!上流の手前付近で大きな流木が行くてをさえぎっていた。

ここで坪ちゃんのルアーに20ポンドをはるかに超える魚(スッポツ!)が追ってきたことを知らされる。そして、坪ちゃんにビックフィシュがヒット!!しかしランディングミス!ガイドがネット間際でバラす。自分たちにはバイトはなく移動、夕方にサイリバーのブラックウォーターでナイスサイズのブラックをバラす。その後はプール状のエリアで椎名さんとナイスコッド?を数匹かけて終了。

【最終日】
午前は狩生さんと午後はユタカさんと乗船。午前、パウディーへむかうが濁りがおさまってなくランガ・ランガへここも塩が動いてないせいかノーバイト相談し一気にサイリバーのオカッパリエリアまで移動。しかし、バイトなく午前は終了。午後はガイドもクリスになるが、サイリバーへ(なぜか?縁があるのか?)時間を変えたオカッパリも不発。

下りながら見事なキャストを繰り返すユタカさんにスポッツがヒット!!辺りはもう暗くなってきていた。真っくらの中サイの河口で最後までキャストを繰り返す!が、奇跡は起こらず最終日はノーバイトで終了。最終日は魚と出会えることができなかったが悔しさよりも充実感でいっぱいだった。

翌朝は遅めの朝食とり、ロッジのみんなとお別れ! みんなで記念撮影!!
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船と陸路を約6時間かけて、ホーキンス空港ちかくのリモアリゾートホテルまで移動する。リモアリゾートホテルでリカルドと夕食を共にする。翌朝早くに空港へ、無事に搭乗してポートモレスビーから成田へ!!

また、かならずもどって来る!!
一度きりでは図れない・・しかし、次には今回の経験が必ず活きてくる。決して未知のフィールドではなく経験を重ねることができるフィールド。スポッツに限ればストラクチャーとなるティンバーの量と複雑さもかなりのレベルで大きさや太さのある流木が必ず主となり交じっている、一度でも巻かれたらアウトの世界。くわえて魚のスピードとパワーそれらに河の流れで難易度がさらに上がる!

でも、このむずかしさこそがこのパプアンバスの魅力であることは間違いなく最高のパワーファイトを克服して手にする魚だからこそ感動するのだろう。初めて目にする魚体、とても美しくものすごく神秘的で感動した!!また、自分のことのように喜びをみんなで分かち合うことができうれしかった!!暮らしている人々は美しい景色と同じような心で迎えてくれた!このフィールドに感謝! ありがとうパプアニューギニア!!
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